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歯周病にも効果があるジスロマック

2019年10月27日

歯周病は、歯の土台である歯肉に炎症が起きて歯肉や骨が破壊され、最終的には歯が抜け落ちてしまう恐ろしい感染症です。
歯周病の原因は、歯に付着する歯垢(しこう)で、プラークとも呼ばれています。
歯垢には様々な細菌が生息していますが、歯にくっついたとしてもすぐに歯磨きすれば除去出来ます。

しかし、プラークを長時間放置していると、複数の異なる細菌同士が結合して「複合バイオフィルム構造」を作り出し、耐性が強化されてしまいます。
こうなると、歯磨きでの除去が不可能となり、薬剤の浸透を阻止するため、通常の抗生物質や抗菌薬を使用しても治療が困難になってしまいます。

重度の歯周病には、耐性の強い細菌を死滅させる治療薬・ジスロマック(マクロライド系の抗生物質)が有効です。
ジスロマックは、他のマクロライド系抗生物質よりも蛋白結合率が4分の1から5分の1も低いため、有効成分がすばやく歯の感染部へ移行します。

また、ジスロマックの有効成分「アジスロマイシン」には、血液の中にある白血球中に取り込まれやすい性質があります。
白血球は、細菌などの異物を捕まえて消化・分解するので、薬の成分も同じように取り込み、効率的に感染部へ運び出します。
よって、ジスロマックの成分を吸収する役目の腸と感染部に集中して効果を発揮し、他の臓器などにはあまり影響を与えないため、大きな副作用を起こすリスクは少ないです。

さらに、ジスロマックは感染した歯周病の患部で長時間残る性質があるので、アジスロマイシン500mg含有の錠剤なら1日1回・3日間連続の服用のみで7日から14日もの長期にわたって効果が続きます。

ジスロマックの主成分であるアジスロマイシンには、長期間のプラーク放置によって複合バイオフィルム構造が作られるのを阻害する作用があります。
これにより、歯周病が進行するのをストップし、歯周病菌に対して抗生物質が浸透しやすい状況を産み出します。

グラム陰性菌にも効果があります

細菌の中には、高い病原性を持つ「グラム陰性菌」と、危険性の少ない「グラム陽性菌」がありますが、歯周炎の原因である嫌気性菌には陰性が多く、内毒素が歯肉やその周りの組織にダメージを与える上に、毛細血管から入り込んで全身の組織を傷つけたり、動脈硬化を引き起こしたりします。

また、このグラム陰性菌には泳ぎ回るための能力が備わっています。
この菌には線毛という泳ぐための足がついていて、唾液に入った後、口の中を泳ぎ回って色々な場所にくっつきます。
このため、歯周病は感染した場所が治ったとしても、すぐ他の場所で発生してしまう事が多いです。
これに対し、虫歯菌には線毛がなく泳ぎ回らないので、広がりやすさの点においてはグラム陰性菌の方がやっかいな存在だと言えるでしょう。

グラム陰性菌は歯垢の中に含まれているので、歯周病の症状を改善するためには、抗生物質で口内の菌を減少させる治療が効果的です。
ジスロマックは幅広い菌に対応しているので、グラム陰性菌のみならず、あらゆる歯周病菌をまとめて死滅出来ます。

しかしながら、ジスロマックで体の悪影響を治療出来たとしても、日常生活が不規則なままだと再発の危険があります。
歯肉には多くの毛細血管が通っていて、血管中にある白血球や免疫物質が細菌の増殖を抑える役目を果たしています。
しかし、疲労したりストレスが蓄積すると体全体の免疫力が低下し、細菌が過剰に増殖してしまう事があります。
こうなると、たくさんの毛細血管から細菌や毒素が入り込み、全身の血管を通って幅広い病気を引き起こす原因となる可能性があります。

生活が不規則であったりストレスが多い人は、ジスロマックを使用するだけでなく、生活習慣の改善が必要です。
歯周病から死を招く恐ろしい病気に発展するのを防ぐためにも、普段から注意すべきでしょう。